**はじめは獣医さんなどに習う事をお勧めします**
圧迫排尿
DMが進行していくと、次第に自力での排尿機能も弱ってきます。
発症1年を過ぎた頃から、最後までオシッコを出しきる事が出来なくなってきます。
残尿が膀胱内に常に残っている状態が続くと、膀胱炎を起こしやすくなります。
ですので、犬のオシッコの出方や、量などをよく観察し、これまでと違う。と感じた時点で、 排尿の補助を開始します。
最初は自力で出来るところまではさせて自力で出しきれなかった分を、こちらで圧迫してあげるような 方法の方が良いと思います。
まだ前肢の力がしっかり残っている時期ですので立たせた状態で、犬の骨盤あたりを 自分の膝で挟んで固定。
膀胱を探ってゆっくりしっかり膀胱が逃げないように固定して押してやります。
(説明が非常に難しいですが、どちらかと言うと前から後ろ方向に向かって押すような感じ。
また、♂と♀で押す角度は変わってくると思います。膀胱内のオシッコがどうやって排泄されるかを考えながら押せばわかりやすいかも。
あとは練習次第。次第に慣れてきますし犬も受け入れるようになります。)
発症1年半前後になると前肢が弱くなるので、立位での圧迫排尿も一人ではなかなか 難しくなってきます。(上半身を支える人がもう1人居れば、まだ可能ですが)
この頃から、徐々に立位での圧迫排尿から寝た姿勢での圧迫排尿に移行していきます。
圧迫排尿の際には、排尿予想範囲にペットシーツを敷いて尿を吸い取らせる方法の他、「差込便器」を併用する事もおススメです。
直接、人間用トイレなどに処理する事が出来ますので、エコ&費用も抑えられるので、慣れると便利です!
個体差はありますが、立位での圧迫排尿は受け入れやすいのに対し、寝た姿勢での圧迫排尿には最初は抵抗する子も多いです。
ポイントは
※犬が完全に顔も床に寝た体勢にさせる事。(顔を起こしていると少し力が入るので出しにくくなる)
※犬がリラックスした状態である事
※最初はなるべく膀胱にオシッコがたくさん入っている状態でチャレンジした方が、コツを掴みやすい。
※圧迫してもらう事により気持ち良く排尿が出来る事、出たら褒められるを学習すれば、犬も次回から受け入れやすくなると思います。
※一度の圧迫では出し切りません。一回押して一定量出たら、少し休憩、そしてまた押す。
これを何度も繰り返して、膀胱内のオシッコを空にしていきます。
圧迫排尿だけでも、量によっては数分は要します。
圧迫排尿のコツ・方法(参考サイト)
**動画
圧迫排尿動画①オス
トイレ関係グッズ
差し込み便器
尿漏れ対策
メスはオムツ(人間用のライフリーリハビリパンツM)にしっぽ用の穴を開けて(丸くくりぬくのではなく、水平に切り込みをいれるだけ)粉がこぼれないようにその周りをホワイトテープ(サージカルテープ)で巻くといい)
摘便(肛門から指をいれて便を排出する)について
DMでは、最後までほとんど自然排便ができますので、摘便は、圧迫排尿と違って、必ずやらなければいけないということはありません。
摘便とは、人間の介護では、普通、自力で排便ができない時に行う医療行為です。
DMの場合、自然排便はできますが、自分の意志で排便ができるわけではなく、自然と出てきてしまいます。
なので、常に犬の近くで介護ができる状況の場合は、便が出てきたらすぐに処理してあげられるので、自然排便での対処もできると思います。
長くお留守番をさせなければいけない状況の場合などは、時間を見計らって、排便をさせておけば、おしりを汚したままにしておかなくてすみます。
自然排便にするか、摘便するかは、飼い主さんの都合で、選択すればいいと考えます。
介護の状況に応じて、普段は自然排便、散歩に行く前やお出かけする前等は摘便をするというふうに使いわけても。
摘便は、使い捨て手袋を使用し、白色ワセリン等を使って肛門・直腸を傷つけないように注意して行います。
慣れてきたら、使い捨て手袋を使わず、ビニール袋を使い、出てきた便をそのまま受け止め、処理することもできるようになりました。
動画
**こちらも圧迫排尿と同じく、はじめは獣医さんなどに習う事をお勧めします**