ステージ2 病中期

次第にゆっくり進行し、およそ1年〜1年半をかけて両後肢の麻痺が進行し、四肢での歩行が困難。
起立できない。前肢は正常。

必要なケア

体重管理
食欲が変わらない一方で運動量は減ってくるため、肥満傾向になる。自力運動を出来る限り長く継続させるためには、体重管理が重要となる。

足先の保護
後肢の爪先や甲を擦る、後肢の爪が減る事により出血することがある。
出血を防ぐために、靴などを使用した後肢の保護が必要となる。

適度な運動・マッサージ
自力運動の継続には、発症当初から筋力維持への心掛けが必要。
そのために、適度な運動やマッサージで血流を良くすることが有効となる。

必要な介護用品

多くのオーナーが最初に気付く症状が
『爪先を擦る』『後ろ足の爪がやたらと減る』事だと思います。
気付かずに放置すると、爪や甲から出血してしまいます。
出血してしまう前に、早めに「適切な靴」を入手して創傷を防いであげましょう。 
気付かずに放置すると、爪や甲から出血してしまいます。
靴は安価な物も多く存在しますが、結局は「履かせやすさ」と「脱げにくさ」が 重要なポイントになってきます。
毎日何度も脱ぎ履きさせる物ですから、少し高くても長く便利に使える物を選んでいただいた方が 良いと思います。

※靴は比較的長い期間使うアイテムになり、4期の前肢の麻痺時にも使えます。
※また、補修や濡れてしまったりした時用に最低でも4足は準備しておく事をお勧めします。
※靴ズレを起こしやすい子は状況に応じて赤ちゃん用の靴下などを履かせます。
※アスファルトなど硬い地面用(シューグーやグルーガンにて毎日の補強・補修が必要)

車イス

最初にお伝えしたいのは、車イスは『歩行ができなくなってから使う物ではない』と言う事です。 現在の車イスの多くは、下半身を支えた上で「後ろ足をしっかり動かしてリハビリが可能な形状」になっています。 車イスと呼ばれていますが、歩く・走る為の「リハビリ用歩行補助器」です。
足が空回りしたり膝行る事が増え、思うように歩けなくなって来た段階で車イスを導入すべきか悩まれる方の多くは 車イスを使わせると犬の筋力が維持できなくなるのではないか? 自力で歩く事をしなくなるのではないか? と言う 不安を抱える方が思いのほか多いようです。
むしろ逆で、仮に自力歩行の時間が15分だったとして、そこで運動を終えてしまうより、 そこから+α、車イスでの運動をかけてあげた方が良いと私達は考えます。
更に、犬も風を切って走り回れていた時と同じ感覚でボール遊びや他の犬との散歩も可能になりますから、 犬達の「走りたいのに上手く走れない苛立ち・戸惑い」を軽減させてあげられます。 適切な運動は、進行を遅らせる事が出来ると言われていますので どちらか片方だけではなく、「自力歩行と車イス運動の両方を併用」してあげてください。 私達の犬ではまだ自力で動ける約9〜10ヶ月程度から二輪車イスの使用を開始しています。
※肘関節など、前肢に何かしらのトラブルのある子は、前肢に過度な負担をかけない為にも 最初から四輪車イスの導入が良いかもしれませんが、犬のキャラクターにもよりますので車イス屋さんと相談してください。
車イスは遅かれ早かれ必要になるものですから、早めに準備しておく事をお勧めします。
また、進行に応じて適切な高さ・長さの調整・また2輪→4輪への移行が必要になります。
2輪の段階ではかなりアクティブに動けるので、元気有り余り過ぎて修理が必要な事もあります(笑)
お散歩には修理用具も持参した方が安心でしょう。

ブログ

ステージ1~4
介護便利グッズ
・靴・後ろ肢ハーネス・胴着・車イス・差し込み便器・介護マット・サイクルキャリアー(車イスを車の外に設置)を紹介。 

ステージ2
介護便利アイテムその2『ワンツーベルト』
・車イスで歩きながらウンチを落としてしまうのを防ぐ為の便利アイテム 。

ステージ2~3
ムートン、立位補助具等
・擦れによる極初期の床擦れ対策

ステージ3~4
アスターの寝床環境について
※寝床の熱篭り対策・床擦れ予防・その他

ステージ4
ハンスの経過
・室内の立位姿勢補助具 (2年5ヶ月)

**床ずれ関係
ステージ3~4

動画

ステージ1~2
4輪車椅子の練習風景(発症1年の頃)
注)肘関節形成不全の子なので最初から4輪です

主にステージ3~4

以下ステージ4